木型品質管理
木型製作時のミスは、加工完成品まで全ての工程に影響を及ぼします。
支給された3Dデータの肉厚をCADにて確認し、木型製作前にお客様とのお打合せ・事前確認をすることにより、木型製作後の修正を最小限に抑えます。
2016年に導入した鋳造解析シミュレーション「MAGMA」で、湯廻りや引け巣などの鋳造欠陥が発生しやすい部分を予測し、鋳造方案を検討しています。
木型から作られた砂型アルミ鋳造品の寸法(ケガキ・非接触測定機)検査を行い、寸法品質保証はもちろんのこと、使用され続けた木型の損傷や反り・変形も職人の目と非接触三次元測定機により確認・修正し、安定した「ものづくり」を徹底しております。
新しく木型を製作し、鋳造した砂型アルミ鋳造品や大幅に木型を変更した製品は、試作鋳造の際、寸法検査と鋳造品の内部品質確認検査を行います。
試作鋳造した製品を切断・研磨・浸透探傷検査し、製品内部の引け巣などの鋳造欠陥を確認します。
寸法・内部品質の両方を確認、お客様に検査品を見ていただき、
次工程(鋳造工程)に入ります。
鋳造品質管理
砂型アルミ鋳造品の品質に最も影響を与えるのが溶湯(溶けたアルミ)に含まれるピンホールと呼ばれるガス欠陥です。
全LOT徹底した工程管理で、撹拌・脱ガス処理を行い、溶湯から採取したTP(テストピース)を減圧試験機の中に入れ、真空状態で凝固させ、切断・研磨し、溶湯内のガス量を確認します。
もう一つ重要な品質管理項目として、成分分析があります。
前述の溶解処理後、成分分析用のTPも採取し、発光分析装置でアルミに含まれる成分を測定します。
砂型アルミニウム合金鋳物の材質に規定されている成分規格値内の数値を満たしているか、こちらも全LOT確認します。
溶湯処理・成分分析の両方を確認し、条件を満たした後、鋳造工程に入ります。
加工品質管理
鋳造したアルミ製品を砂型から取り出し、鋳造方案部の切断、バリ取りなどの仕上作業を行い、熱処理や防蝕・研磨などの表面処理をした後、機械加工工程に入ります。
砂型アルミ鋳造品加工に特化した技術により、高精度の寸法公差に対応しています。
「三次元測定機」で図面公差の数値内に寸法が入っているか、
工程・出荷検査を行います。
加工完成品のキズ・打痕・バリ残り・鋳巣を全数目視確認、測定した数値を元に検査成績表を作成・添付し、納品させていただきます。